A Greeting from Midori

Dear Friends,

The Year 2021 is coming to close. About this time last year, I was hoping we would be able to put the pandemic and its atrocities behind us in the forthcoming months and be able to find a new “norm”. As we have discovered, it was not so simple.

The last twelve months have given me much time to reflect, contemplate, and question who we are as people. We have been given opportunities to consider the choices we make while facing the fact that we are not invincible.

Sometimes we both overestimate and underestimate others and ourselves. We can fail to be thankful for what we have been given, and even assail or destroy these “gifts”. Resilience and vulnerability co-exist.

In 2022 I commemorate the 40th anniversary of my debut, as well as milestone anniversaries for three of my organizations: Midori & Friends, MUSIC SHARING, and Partners in Performance. Through all the various related activities, I hope to demonstrate and share what I have learned.

Midori

 

 

2019年1月1日

五嶋みどりからのメッセージ

日本の皆さまへ

明けましておめでとうございます。

私の新年はここ10年ほど、認定NPO法人ミュージック・シェアリングのインターナショナル・コミュニティー・エンゲージメント・プログラムの活動でアジアの恵まれない人々に音楽を届ける2週間を終えた後やってきます。今回は、10年ひと昔と言われるのを納得した2回目のベトナム訪問でした。アジア、と称される国々は一般的に日本、中国、韓国、インド、スリランカ、パキスタン、モンゴル、などがあり、そのうち、宗教的、政治的に許され、私たちの訪問を必要とされるであろう国々に焦点を当ててきました。

ベトナムは2006年に一度行き、まだベトナム戦争の跡形がそこいらに点在し、子どもたちの生活や健康状態に暗い影を見たのですが、ハノイ・ノイバイ国際空港を降り立った時点で、12年間の心の痛みが瞬時に消えていくのがわかりました。ハノイに次ぐ都市のホーチミン、その周辺、国境付近の最貧困地域と位置付けられる地域の、病院、学校、施設も回りました。その様子は、未だ私たちの想像出来ない生活や共産圏の社会事情から教えられることが多いですが、まるで香港のような賑わいを見せる都市部分や、貧困の中の子どもたちの笑顔に未来への希望が光っていたり、施設にかかわる人々が日々の仕事に喜びを感じていたりすることを肌身で感じ、毎回このプロジェクトを終わる日には、後ろ髪をひかれる思いと懺悔に似た重い心を、新年の賑わいで消化することのない訪問でした。

いずれの国でも最も重要課題である経済成長、が目を見張るほどのべトナムですが、側面には忘れられがちなそして決して忘れられてはならない人間性を促す常識的な情操を保持または促進する継続した努力をしなければならないのは、大国と自他共に明言するアメリカなどが世界を席巻する今日、私たちが後世に残すべきものである、と改めて感じさせられました。日本の皆さまは私がプロの演奏と両輪で社会還元活動に従事していることをひろく温かく見守って下さっていることに感謝しつつ、新しい元号を迎える2019年が皆さまにとって幸多き年となりますことを心よりお祈り申し上げます。

2019年元旦

五嶋みどり

2018年1月20日

五嶋みどりからのメッセージ

日本の皆さまへ

寒中お見舞い申し上げます。

新しい年も明けてすでに半月ほどが経ちました。昨年末にミュージック・シェアリングのICEPの活動で若手演奏家3名とインドを訪問し、現地の子どもたちや、まだまだ改善の余地が残る社会から置き去りにされている人々に私たちの音楽を届けることができました。ICEPの活動で訪れた国もインドで9カ国目となりましたが、毎回この活動を通じて、音楽という一見生活の装飾に値するのではないかと思われるものが、実は子どもたちに無尽蔵の可能性を与えるものであることを目の当たりにするのです。

瞼を閉じればまだインドでの光景がフレッシュに蘇りますが、6月には「報告コンサート」という形で、皆さまともこの経験を分かち合うことを心待ちにしています。また同時期に日本全国の小学校、特別支援学校、病院、施設等も訪 問し、私の脳裏に焼き付いたインドでの経験と、その時と同じメロディーもお届けします。

ミュージック・シェアリングの活動以外では、今秋からカーティス音楽院で教鞭をとるため、10年以上住み慣れたロサンゼルスから、フィラデルフィアに転居します。何度となく訪れたフィラデルフィアでもいざ住むとなると勝手が違います。

ロサンゼルスは年中温暖な気候で快適に過ごすことができましたが、フィラデルフィアは四季の移り変わりがありますもの。新しい学校で新しい生徒や同僚たちとの出会いも楽しみですし、ニューヨークへは電車で1時間半くらいで帰れるので、これまでよりも頻繁に家族にも会えるのも嬉しいです。

日本で皆さまとお会いできる機会が少ないのは残念ですが、7月にはPMF(札幌)でバーンスタインの「セレナーデ」を演奏します。

それでは、変わらぬ温かいご支援に感謝しつつ、皆さまの益々のご健勝をお祈りしております。どうぞお元気でこの一年もお過ごしください。

2018年1月20日

五嶋みどり