Photo by Timothy Greenfield-Sanders.
五嶋みどり (ヴァイオリン) MIDORI, violin
比類なき芸術性と社会貢献の精神を兼ね備えたアーティスト・教育者である五嶋みどり(MIDORI)は、音楽の本質と人間の深い経験との関係性を探求し、芸術の新たな価値を創造し続けている。11歳でニューヨーク・フィルと協演した衝撃的なデビューから40余年、世界の著名な音楽家たちと共演を重ねる。将来を見据えた委嘱プロジェクトや演奏機会の少ないレパートリーの紹介、現代曲へのアプローチなど、今日のクラシック音楽を牽引する唯一無二の存在である。
30年以上継続している社会貢献は、1992年に設立した非営利団体「Midori&Friends」(ニューヨーク)と認定NPO法人ミュージック・シェアリング(第62回社会貢献者表彰受賞)を主軸に展開。さらに米国のPiP(Partners in Performance‐ピップ)やORP(Orchestra Residencies Program‐オープ)のプログラムも加わり、音楽家のロールモデルを体現するだけでなく、第一人者として次代の人材育成にも力を注ぐ。特にミュージック・シェアリングのICEP(International Community Engagement Program-アイセップ)では、オーディションで選ばれた精鋭若手音楽家と定期的にアジアの開発途上エリアと日本を訪問し、恵まれない環境下におかれたあらゆる人々に“本物の音楽”を届けている。ゆるぎない信念と柔軟な発想に基づく、常に社会のニーズを先取りした活動を積極的に推し進め、ヴァイオリニスト、音楽家、芸術家以前に一人の人間のあるべき姿を追求する。
長きにわたる音楽を通じた国際交流や社会貢献が高い評価を得て、2007年には国連ピース・メッセンジャーに任命され、貧困、平和、環境、教育、女性問題など国連が掲げるSDGsに関連した様々な課題を克服すべく、現在に至る。
受賞歴多数。主に近年では、米国のケネディ・センター「名誉賞」、アメリカ弦楽器指導者協会(ASTA)「アーティスト・ティーチャー・アワード」を受賞。スミス・カレッジ、イェール大学、ロンジー音楽院、シェナンドア大学から名誉博士号を、ブランダイス大学からは「ブランダイス・クリエイティブ・アーツ・アワード」を授与される。
カーティス音楽院での指導を続けながら、2025年秋よりニューヨークの名門ジュリアード音楽院の大学部門で後進の育成に携わるほか、ハイフェッツ・チェアを務めた南カリフォルニア大学ソーントン音楽学校をはじめ世界の主要音楽院や夏期講習において次世代の育成に尽力する。米国で最も歴史のあるラヴィニア音楽祭では、ピアノ・弦楽器部門の芸術監督。世界的に権威あるエリザベート王妃国際音楽コンクールの審査員。
五嶋みどりが制作・出演した短編アニメーション『Musical Journeys with Midori, Mack and Cheese』のシリーズの一部はNHK Worldにて全世界に放送され、『MIDORIとチーズの音楽日記』は、ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2024で上映される。
録音はソニー・クラシカル、ONDINE、ONYX、ワーナー・クラシックスより、「パウル・ヒンデミット作品集」(ソリストで参加)は第56回グラミー賞最優秀クラシック・コンペンディアム賞を受賞。バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」全集のDVDはACCENTUSからリリース。
愛器はグァルネリ・デル・ジェス「エクス・フーベルマン」(1734年製)。
(2025年4月現在)
公式サイト https://www.midori-violin.com
Facebook https://www.facebook.com/GoToMidori
ミュージック・シェアリング http://www.musicsharing.jp/
Midori & Friends https://midoriandfriends.org/
PiP https://pipmusic.org/
ORP https://midoriorp.com/