Photo by Timothy Greenfield-Sanders.
五嶋みどり (ヴァイオリン) MIDORI (violin)
弱冠11歳でニューヨーク・フィルと共演し衝撃的なデビューを果たして以来、研ぎ澄まされた演奏技術と繊細かつ優美な演奏スタイルで聴衆の心を掴み、指揮者ではバーンスタイン、アバド、メータ、小澤、ラトル、ヤンソンス、エッシェンバッハ、ヤルヴィ、器楽奏者ではスターン、ズッカーマン、ヨーヨー・マ、オーケストラではベルリン・フィル、ウィーン・フィル、パリ管、コンセルトヘボウ管をはじめ世界の著名な音楽家と共演を重ね、2022-23年シーズンはデビュー40周年を迎える。
音楽界の将来を見据え、委嘱プロジェクトや未開のレパートリーの紹介などの啓発も精力的に行い、最近では、ドイツ人作曲家デトレフ・グラナートへの委嘱作品「ヴァイオリン協奏曲第2番“不滅の最愛の人へ”」の初演が世界各地で行われ、好評を博す。
非営利団体「Midori&Friends」(ニューヨーク)および認定NPO法人ミュージック・シェアリング(旧みどり教育財団東京オフィス)を1992年に設立し、それに続く米国のPiP(ピップ/Partners in Performance)やORP(オープ/Orchestra Residencies Program)において、社会のニーズを先取りした音楽家による社会貢献活動を自ら体現している。またミュージック・シェアリングの活動の一つICEP(アイセップ/International Community Engagement Program)を通じ、オーディションで選ばれた若手音楽家と定期的にアジア-日本を訪問し、文化交流にとどまらず、恵まれない人々に“本物の音楽”を届け続けている。2007年には貧困、平和、環境、教育、女性問題など国連が掲げる多種多様な課題を克服すべく国連ピース・メッセンジャーに任命され、現在に至る。受賞歴も数多く、直近では米国ケネディ・センターより「名誉賞」を受賞するなど、音楽家の域を超えた幅広い活動は国際的に高く評価されている。
現在、米国カーティス音楽院で教鞭を執るほか、ハイフェッツ・チェアを務めた南カリフォルニア大学ソーントン音楽学校など世界の主要音楽院や夏期講習で後進の指導にも余念がない。
録音はソニー・クラシカル、ONDINE、ONYXよりリリース。ソリストとして参加した「パウル・ヒンデミット作品集」は第56回グラミー賞最優秀クラシック・コンペンディアム賞(2013年)を受賞。バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」全集はACCENTUSからDVDがリリース。2022年には「ベートーヴェン・ソナタ全集(ピアノ:ジャン=イヴ・ティボーデ)」が発売予定。
使用楽器はグァルネリ・デル・ジェス「エクス・フーベルマン」(1734年製)
公式サイト https://www.midori-violin.com
Facebook https://www.facebook.com/GoToMidori
ミュージック・シェアリング http://www.musicsharing.jp/
2021年12月